東京高等裁判所 昭和50年(行ケ)107号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
【説明】
本文引用の判決は東京高裁一三民事部の言渡であつたが、これで裁判所の取扱は一貫したといえる。同じく第六民事部で同日、昭和五二年(行ケ)第二一号「電子写真装置事件」でも同旨の判断が示された。品川澄雄・本誌三六七号二一三頁および本誌三六〇号二〇七頁のコメント参照。
【判旨】
以上検討したところによれば、本願第一発明に関する審決の判断に原告主張の違法はないことに帰着する。
ところで、特許法三八条但書による併合出願は、複数の発明が一体となつた一個の出願であり、二以上の発明は一体として取扱わなければならないから、二以上の発明のうち一発明について拒絶理由があるときは、同法四九条によつて、その特許出願たる併合出願全部について拒絶すべき旨の査定をしなければならない(東京高裁昭和四九年(行ケ)九七号事件判決、昭和五二年一二月二三旦言渡、無体集九巻二号六一二頁参照)。してみれば、本願第一発明につき拒絶理由ありとした審決の判断に違法がない以上、本願第二、第三発明について審決に示された拒絶理由の適否を判断するまでもなく、併合出願である本件出願は拒絶すべきものであるから、審決には、この点の結論に影響を及ぼす取消事由はないというべきである。
(小堀勇 小笠原昭夫 石井彦壽)